公正で持続可能な社会づくりをエンパワーする

empowering actions for just and sustainable society

トップページ 助成先活動情報 <a href="https://www.actbeyondtrust.org/report/3824/" title="NUMO意見交換会の「不適切動員」を受けたプレスリリース(11/27)
【国際青年環境NGO A SEED JAPAN】">NUMO意見交換会の「不適切動員」を受けたプレスリリース(11/27)
【国際青年環境NGO A SEED JAPAN】

【プレスリリース】地層処分事業推進の前に、信頼の獲得と将来世代への 負担軽減のために徹底した検証と情報公開を ~NUMO意見交換会における「不適切動員」を受けて~
(以下、国際青年環境NGO A SEED JAPANサイトより要約・転載)

11月27日、国際青年環境NGO A SEED JAPANは、原子力発電環境整備機構(以下、NUMO)が11月中に各地で開催している『科学的特性マップに関する意見交換会』で、大学生に対して1万円程度の謝礼の支払いやサークル活動への支援を約束するなどといった「不適切動員」による参加呼びかけをしていたことが発覚したことを受け、高レベル放射性廃棄物処理・処分事業について、未来世代への負債を少しでも軽減していくために、NUMOおよび経済産業省資源エネルギー庁に、以下の4点を提言しました。

【提言】
1)本「不適切動員」について検証委員会を立ち上げ、検証を行うこと。また、NUMOのこれまでのシンポジウムやイベント等において、同様の「不適切動員」「サクラ行為」などが行われていなかったかを徹底的に検証すること。これらの検証を踏まえ、報告書を作成し、公開すること。
その際、検証委員会の委員からは、NUMO、経済産業省、資源エネルギー庁、電力会社、原子力関連事業者、原子力研究機関の在籍者・出身者、およびそれらから資金供与を受けたことのある者を除外すること (※1)。NUMOおよび資源エネルギー庁は、検証委員会の検証に対して、あらゆる情報を公開して検証に協力すること。委員名簿は公開すること。

2)NUMOおよび資源エネルギー庁としての地層処分事業のみに限らず、これまでの放射性廃棄物の処理・処分関連事業(研究を含む)に関わってきた、政府・事業者(旧動力炉・核燃料開発事業団や旧原子力環境整備センターなど改廃された組織を含む(※2))が行ってきた事業で、国民および地域社会に対して不信感を抱かせるような行為にはどのようなものがあったかについての検証委員会を立ち上げ、検証を行うこと。また、報告書を作成し公開すること。
検証委員会は、NUMO職員および外部有識者(NUMO、経済産業省、資源エネルギー庁、電力会社、原子力関連事業者、原子力研究機関の在籍者・出身者、およびそれらから資金供与を受けたことのある者を除外する)、および青年世代を含む一般市民によって構成されること。委員名簿は公開すること。

3)1)および2)の検証結果に基づき、放射性廃棄物の処理・処分関連事業における不適切な行為や不信感を増大させる行為の再発防止策を検討し、周知・徹底すること。再発防止策については公開すること(※3) 。

4)1)および2)の検証結果に基づき、公開の報告会を行うこと。とりわけ、2)に関する報告会は、今後の高レベル放射性廃棄物の処理・処分事業における理解活動と表裏一体のものとし、各地で、継続的に開催すること。また、NUMO職員や資源エネルギー庁職員への研修、および外部事業者への業務委託の際の資料とすること。

未来世代である青年としての立場から、国際青年環境NGO A SEED JAPANは、環境問題の中に内在する社会的不公正の解決は、過去の歴史や経緯を検証することなしにはありえないと考えます。すでに生み出してしまった高レベル放射性廃棄物の処理・処分について、将来世代への負債を軽減するために現在求められているのは、拙速な地層処分事業および候補地の選定ではなく、将来世代が、高レベル放射性廃棄物の処理・処分について検証し、適切に判断できるための材料および公正さを確保することだと考えます。公正さの確保をこれ以上先送りしないために、今後、地層処分事業の推進の前に、上記提言を実行することを求めます。

以上

※1 :なお、2017年11月20日のプレスリリースでは、「外部有識者による評議員会に調査チームを速やかに設置」とされていますが、NUMOの評議員会には、こうした除外すべき条件に該当する評議員が複数含まれていると考えられます。よって、本件の調査チームを設置するには不適切であり、そうした構成の調査チームでは、信頼を得ることは不可能だと考えられます。
NUMO評議委員会: https://www.numo.or.jp/about_numo/hyogiinkai/
※2 :NUMOや資源エネルギー庁など、現在、地層処分事業を推進する組織にとっては、こうした旧組織は別の組織であり、過去に行ってきたことは、自らの責任ではないと考えるかもしれませんが、国民にとっては、放射性廃棄物処理・処分事業に携わってきた事業者として、事業の信頼性を判断するにあたって、現在事業を行う組織と区別されるものではありません。
※3:たとえば「委託先の管理が不十分だった」とのことであれば、委託の仕様書などはすべて公開すること。

▼詳細はこちらから
https://asjkakugomi.amebaownd.com/posts/3299900