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トップページ お知らせ 2026年度「オーガニック給食推進プログラム」の採択企画を決定

新設2年目のプログラム。2026年度は長野・大阪・広島・熊本の4府県で「はじめの一歩」「ジャンプアップ」2コース計4件・総額1,200,000円を助成。


公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(所在地:東京都世田谷区、代表理事:星川 淳、以下「abt」)は、2026年度「オーガニックシフト部門 オーガニック給食推進プログラム」の採択企画4件を決定しました。小学校給食の無償化が全国で広がり、「量」の保障が整いつつある一方で、食の「質」を問う声が高まっています。新設2年目となる本プログラムは、給食を起点に地域の農業・食・環境・社会を見直そうとする全国各地の挑戦を、資金と伴走の両面で支援します。


■ 背景:給食無償化で「量」の保障が整いつつある今、問われる「質」
2026年度から政府は小学校給食の無償化を決定し(※1)、子どもたちの食の「量」の保障が整いつつあります。こうしたなか、地域農業や環境と結びつけて「質」を問い直す動きが全国に広がっています。農林水産省が推進する「オーガニックビレッジ」宣言自治体は、2024年12月までに131自治体に達し、2025年度までに100自治体という当初目標を前倒しで達成。2030年度までに200自治体への拡大という新たな目標が掲げられました(※2)。

都市部でも、東京都品川区が2025年10月から区立小学校全46校の給食における全野菜のオーガニック化に取り組むなど(※3)、先進的な実践が次々と立ち上がっています。abtは「beyond ecology(エコロジーの、その先へ)」をビジョンに掲げ、子どもたちの食を起点に、地域農業・環境保全・社会の公正さが一体となる取り組みを継続的に支援してまいります。


■ 2026年度助成プログラム概要

プログラム名オーガニックシフト部門 オーガニック給食推進プログラム
助成対象期間2026年4月〜2027年3月
採択件数4件(2コース:「はじめの一歩コース」2件/「ジャンプアップコース」2件)
総助成額1,200,000円
対象地域4府県(長野県・大阪府・広島県・熊本県)
通算実績2025年度新設。初年度(2025年度)は7件・7団体・約149万円を助成


■ 事務局総評
新設2年目となる本プログラムでは、給食無償化の進展により関心が「量」から「質」へと移りつつあるなかで、各地で芽生えつつある実践と、その先の展開可能性を重視して審査を行いました。現場に根差した企画を起点に、地域の農業・食・環境・社会の関係性が見直され、継続的な取り組みとして地域全体へと波及することを期待します。全国各地の多様な挑戦者たちが、相互に学び合いながら活動を広げていけるよう、資金と伴走の両面で後押ししてまいります。


■ 選考委員コメント

本田 恵久(学校給食 × 地産地消コーディネーター/NPO法人CPP JAPAN 代表)「審査においては、子どもたちの未来と地域農業をつなぐ視点に加え、農家・行政・教育現場など多様な主体の連携と広がりを重視しました。年々レベルが高まり選考は非常に難しく、皆様の取り組みに大きな希望を感じています。」

辰巳 千嘉子(一般社団法人 日本有機加工食品コンソーシアム 代表理事)
「今年度はさらに内容が多様になり、熱い想いがこもった取り組みばかりで選考はとても苦慮しました。助成を通じて、子どもたちと農業がつながり、オーガニック給食から地域が変わるモデルが広がることを願っています。」

星川 淳(公益社団法人アクト・ビヨンド・トラスト 代表理事)
「①地域に確実な足場を築いていること、②実践的であると同時に創意あふれる展開の可能性、③企画の成果が全国各地でオーガニック給食を広げようとしている人びとの参考となり力となること──この3点のバランスを重視しました。」

■ 2026年度 採択企画一覧
2026年度は、「はじめの一歩コース」(オーガニック給食を取り組み始めたい申請者向け)2件、「ジャンプアップコース」(実施している活動を飛躍・普及させたい申請者向け)2件の計4件を採択しました。このうち1件は初年度(2025年度)からの継続採択で、地域に根ざした実践の蓄積が着実に積み上がっています。
団体名 企画名 助成金額 所在地域


◆ はじめの一歩コース(オーガニック給食を取り組み始めたい申請者向け)

団体名企画名助成金額所在地域
NPO法人 むかいしまseedsYou are what you eat〜食べたもので体は作られる〜 100,000円広島県
くまもとのタネと食を守る会熊本の学校給食で有機のお米・野菜を使おう!アクション100,000円熊本県

◆ ジャンプアップコース(実施している活動を飛躍・普及させたい申請者向け)

団体名企画名助成金額所在地域
北信わの会
(継続2年目)
育てて食べるオーガニック給食プロジェクト 500,000円長野県
NPO法人 ゆめプロ保育園オーガニック給食拡大プロジェクト 500,000円大阪府

■ 参考情報(出典)
※1 文部科学省「学校給食費の無償化に関する動向」(2026年度から学校給食の抜本的な負担軽減がスター
※2 農林水産省「オーガニックビレッジ」宣言自治体数の推移(2025年12月時点で154自治体、2030年度までに200自治体を目標)
※3 「オーガニック給食」導入の品川区、入札で野菜まとめて購入 46小中学校分コストカット 2025年度から(2025年2月25日東京新聞

■ 採択団体コメント
 《Q1. 応募理由について》
▼NPO法人 むかいしまseeds
「『食べた物で身体はできている』をコンセプトに、地元で取れた旬の食材やオーガニックな物を厳選し、こどもや保護者に食の大切さや奥深さを伝えることも活動の一つとしています。活動を応援していただくことが、これからの未来に繋がっていくと考え、応募させていただきました。」

▼くまもとのタネと食を守る会
「目標実現に向けて、私たちの活動に一緒に伴走してくれる応援型の支援が嬉しいので。」

▼北信わの会
「『オーガニック給食の実現』という目的に合致する助成金であり、自己資金が乏しいなかでも50万円規模の事業に挑戦でき、採択結果が畑づくりのスタートに間に合う時期だった点に魅力を感じました。」

▼NPO法人 ゆめプロ
「abtの助成金内容が、ゆめプロの活動と目指している所が完全にマッチしていたためです。」


《Q2. 本助成で注目してほしいこと/いちばん力を入れたいこと》
▼NPO法人 むかいしまseeds【注目してほしい】

「保護者も体験することで、こどもに還元されること。たとえば味噌作りや梅干し作りは、実際に家庭で行うようになった人が増えました。今年は保護者と一緒に畑作りをし、食材や味噌作りの大豆作りにも挑戦します。またこどもと毎週昼食を作ることで、調理経験を積み、生きる力とさまざまな事に感謝できる力を身につけてもらうことに注目してください。」

▼くまもとのタネと食を守る会【いちばん力を入れたい】
「地域(熊本県内)の学校給食に有機農産物を使った取り組み例を見える化して、『一歩前へ踏み出す』気持ちを盛り上げます。」

▼北信わの会【注目してほしい】
「専門家の指導で有機野菜の栽培に取り組み、収穫した野菜を使った親子料理教室を計4回開催します。さらに地域認証の取得を目指した勉強会も行い、生産から食育、地域展開まで一体的に進める点に注目してください。」

▼NPO法人 ゆめプロ【いちばん力を入れたい】
「ゆめプロ提携保育園を増やすことです。増やすことにより、園が食糧危機や食料の安全面の懸念があるなか、ゆめプロを『自園ファーム』として活用していただきます。この先起こる可能性がある米不足への先手を打つだけではなく、園としてオーガニック社会の推進への参加、また園児のご家庭への啓蒙にもつなげていくことです。オーガニック給食の本質をご理解いただく方々が増えるよう結びつけます。」