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トップページ お知らせ 好評のnote新連載「非戦ノート」、第2回公開!

ベテランの作家・翻訳家でもあるabtの代表理事・星川淳が、核や戦争をめぐるイチオシ書籍の紹介を念頭に始めた「非戦ノート」。“気刊”(気が向いたとき更新)の予告どおり、昨年11月の第1回に続き、かなり間をおいて第2回が届きました。

今回取り上げたのは、川名晋史著『在日米軍基地――米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史』(中公新書)。タイトルから「また基地モノか」と見過ごしそうですが、新書ながら重量級の内容は、書評らしくない長文にめげず一読に値します。

以下に冒頭の導入部だけ引用しますので、興味が湧いたらぜひ全文をどうぞ!
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朝鮮戦争と聞いても、大多数の日本人は「そんなの他所(よそ)の話だし、遠い過去のことでしょ」と思うだろう(もちろん朝鮮半島の人びとにとっては違う)。ところが、その他所事がゾンビのように現在も日本を縛り、今後さらに影響力を強めていくかもしれない。

本書は、見慣れているはずの風景を地形図か地質図から読み解くのに似ている。日本における基地問題といえば、多くは在日米軍基地であり、もちろん自衛隊基地に焦点が当たることもあるが、それ以外に国連軍の基地(正確には朝鮮国連軍後方基地)が存在することなど、普通は知らず、考えもしない。沖縄をはじめ基地問題に関心を持ち続けたり、身近なところでは隣の種子島(その沖合の馬毛島)で進む日米共用基地建設計画に反対したりする筆者もそうだった。しかし2024年の刊行直後に本書を一読し、日本の基地問題について根底から再考を迫る内容に圧倒された。読書ノートにまとめたいと思いつつ手が回らなかった2年以上のあいだにも、本書の重要性は増すばかりだ。