公正で持続可能な社会づくりをエンパワーする

empowering actions for just and sustainable society

トップページ お知らせ act beyond trust 10周年記念  公正で持続可能な社会づくりのこれからを考える連続企画

Future Dialogue

一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(以下、abt)は、2020年末に設立10周年を迎えました。今年度はそれを記念し、「Future Dialogue――公正で持続可能な社会づくりのこれからを考える連続企画」と題した4回連続のオンラインイベントを開催します。

abtは、設立当初から活動の指針として「公正で持続可能な社会づくりをエンパワーする」を掲げ、市民やNPO・NGOによる問題解決のためのアクションを応援してきましたが、環境問題の激化と人権侵害や貧困など格差の広がりが加速する今日、この理念はだれもが安心して暮らせる社会づくりには不可欠な指針だと再認識しています。

こうした中、連続オンラインイベントでは、「エネルギーシフト」、「ネオニコチノイド系農薬問題」、「東アジア環境交流」の3つの助成部門において、abtは今後どのような貢献ができるか、そして「公正で持続可能な社会づくり」のために何が必要かを、ゲストのみなさんとともに考えます。また並行企画として、過去10年間の助成先にインタビューを行ない、その活動ぶりを伝える「abtパートナーの現在地(仮題)」も連載します。

 

Future Dialogue

◆第1回 7月31日(土)
市民と海でつながる東アジア~放射能汚染水海洋放出と近隣諸国の市民社会動向

※イベントは終了いたしました。

Future Dialogue第1回福島第一原発からの放射能汚染水海洋放出をめぐって、日本国内だけでなく東アジア近隣諸国の市民からも強い懸念が表明されています。そこでFuture Dialogueの第1回は、FoE Japan事務局長の満田夏花さんをお招きし、汚染水処理をめぐる現状と問題点について解説いただくとともに​、​これまで「東アジア地球市民村」(2014~2015年度企画助成)の開催などに​携わった中国出身の朱惠雯(Fancy/Z​HU​ Huiwen​)さん、台湾の脱原発を方向づけたNGO緑色公民行動連盟の元メンバー陳威志(TAN Uichi)さん​​​、そして韓国在住で日韓市民社会交流に​取り組み、 現在はabt理事でもある​曺美樹(CHO Misu)さんに​は司会・進行役も兼ねながら、​​​​東アジアの市民社会動向についてお話を伺います。助成部門に「エネルギーシフト」と「東アジア環境交流」を持つabtならではの視点でこの問題をとらえ、未来に続く対話の場を開きたいと思います。

日時:2021年7月31日(土)14:00〜16:00
開催形態:zoomによるオンライン方式
・マイク、スピーカー機能のついたPCもしくはスマホ、タブレットが必要です。
・お申し込み後、メールでzoom会議参加用のリンクと説明をお送りします。
・ご自身の画像と音声はオフにしてご参加ください。お名前を表示したくない方は任意の表示名に変更してからご参加ください。名前の変更などの操作方法についてはお申込み後のメールでお知らせします。
参加費:無料

【プログラム】
14:00~14:05 開会あいさつ(星川淳/abt代表理事)
14:05~14:20 汚染水処理をめぐる現状と問題(満田夏花/国際環境NGO FoE Japan事務局長)
14:20~14:35 中国と台湾と韓国の市民社会からの報告(朱惠雯〈Fancy/ZHU Huiwen〉/日中市民社会ネットワーク事務局長、陳威志〈TAN Uichi〉/台湾の環境NGO「地球公民基金」兼任研究員、曺美樹〈CHO Misu〉/abt理事)
14:35~15:15 ディスカッション 進行:曺美樹(CHO Misu)
15:15~15:40 質疑応答
15:40~15:50 abtよりお知らせ
15:50~15:55 閉会あいさつ(李妍焱〈LI Yanyan〉/abt理事)

【プロフィール】
満田夏花/国際環境NGO FoE Japan事務局長
地球・人間環境フォーラム主任研究員を経て、2009年よりFoE Japanにて、日本の資源調達や開発援助が発展途上国などに及ぼす影響について取り組む。2011年3月11日を境に、原発事故被害者の権利や生活再建、脱原発をめぐる運動に従事。

朱惠雯(Fancy/ZHU Huiwen)/日中市民社会ネットワーク事務局長
上海出身。2001年に来日。留学中、東アジアの環境活動に参加。卒業後、仲間と「日中市民社会ネットワーク」を立ち上げ、環境・高齢者・災害支援などをテーマに、人材育成や民間の交流事業を企画・実施。2014年から環境・平和イベント「東アジア地球市民村」をコーディネート。

陳威志(TAN Uichi)/台湾の環境NGO「地球公民基金」兼任研究員・日台翻訳
一橋大学社会学研究科博士課程在籍中。現在台湾在住。大卒後、台湾の環境運動団体に就職し、脱原発・エネルギーシフトについて取り組んでいた。その間、日本の住民運動団体との交流があり、それを機に日本留学を。以来、台湾と日本社会の相互の理解を深めるための交流、取材、研究、翻訳に携わってきた。3.11以降は原発事故の後始末、食の安全や復興の現状に関する取材で何度か福島に足を運んだ。

曺美樹(CHO Misu)/abt理事・日韓翻訳&ラジオパーソナリティ
日本で国際交流NGOのスタッフとして従事後、現在は韓国在住。韓国ニュースの翻訳、日韓の市民社会活動をつなぐ交流のコーディネート、平和教育に関する活動に関わる傍ら、KBS World Radio 日本語放送「土曜ステーション」のパーソナリティーを担当している。

 

◆第2回 8月29日(日)
ネオニコチノイド系農薬はもういらない~子どもたちを守る最新研究とオーガニック給食
共催:NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)

Future Dialogue第2回ネオニコチノイド系農薬は、子どもの神経発達障害との関連など人体への影響が明らかになりつつあり、近年の研究では、母体が摂取したネオニコが胎盤を通過して胎児の体内に入ることも報告されています。海外では規制が進む中、日本ではようやく農薬取締法の改正(2018年)に伴う農薬の再評価が2021年から始まりますが、これにより規制が強化されるかは未知数です。

そこでFuture Dialogueの第2回は、ネオニコチノイド研究の第一線に立つ平久美子医師と有機米の学校給食を実現した千葉県いすみ市の職員・鮫田晋さんをお迎えし、平医師からはネオニコの人体影響最前線について、鮫田さんからは市民や行政による有機学校給食の普及についてお話しいただきます。また、お二人にabtメンバーを交えた対話の時間を設け、ネオニコを使用しない農作物やオーガニック食品をすべての人が享受できる公正な社会への転換についても考えます。

日時:2021年8月29日(日)14:00~15:40
開催形態:zoomによるオンライン方式
・マイク、スピーカー機能のついたPCもしくはスマホ、タブレットが必要です。
・お申し込み後、メールでzoom会議参加用のリンクと説明をお送りします。
・ご自身の画像と音声はあらかじめ表示されない方式でのご参加となります。
申込方法:下記よりお申し込みください。
https://www.actbeyondtrust.org/abt10th-top/#fd02
申込締切:8月27日(金) 17時
参加費:無料

【プログラム】
14:00~14:10 開会あいさつ(星川淳/abt代表理事)、共催団体よりあいさつ
14:10~14:30 ネオニコチノイド系農薬の人体影響に関する最新報告(平久美子/医師、ネオニコチノイド研究会代表)
14:30~14:50 市民と行政が実現するオーガニック給食(鮫田晋/いすみ市農林課・主査)
14:50~15:10 ディスカッション 司会・進行: 星川淳/abt代表理事
15:10~15:25 質疑応答
15:25~15:35 abtよりお知らせ
15:35~15:40 閉会あいさつ(岸田ほたる/abt理事)

【プロフィール】
平久美子/医師、ネオニコチノイド研究会代表
2004年より環境ネオニコチノイド曝露の人体影響の臨床研究に取り組み、国内外の研究者との共同研究による論文多数。2016年よりIUCN浸透性殺虫剤タスクフォース公衆衛生グループ座長として世界的に活動中。

鮫田晋/いすみ市農林課・主査
学生時代に始めたサーフィンが縁で2005年にいすみ市役所に転職。2013年から環境と経済の両立を目指したまちづくりに従事し、2017年に全国に先立ち、学校給食の全量有機米使用を達成。

 

◆第3回 10月16日(土)
気候変動と環境正義――世代と地域と経済の格差から

環境問題や気候変動は、人権侵害や民主主義をめぐる問題、格差などと密接に関わっており、そうした不公正さの是正に取り組む考え方は、「環境正義」(テーマ限定の場合は「気候正義」など)と呼ばれます。これらの概念は、環境問題や気候変動問題を考える上で重要なテーマであり、1990年代から政策課題に取り上げてきた米国では、現政権も公約の中に大きく掲げていますが、日本ではまだ耳慣れない言葉と言えるでしょう。

そこで、Future Dialogueの第3回は、探査報道に特化したジャーナリズムNPO「Tansa」の編集長・渡辺周さんと環境活動家の露木志奈さん、Fridays For Futureオーガナイザー冨永徹平さんをお迎えし、エネルギーと気候変動問題に的を絞って、日本と世界で環境正義をどう実現するかを対話いただきます。

日時  :2021年10月16日(土)14:00~15:40
開催形態:zoomによるオンライン方式
マイク、スピーカー機能のついたPCもしくはスマホ、タブレットが必要です。
お申し込み後、メールでzoom会議参加用のリンクと説明をお送りします。
ご自身の画像と音声はオフにしてご参加ください。お名前を表示したくない方は任意の表示名に変更してからご参加ください。名前の変更などの操作方法についてはお申込み後のメールでお知らせします。
申込方法:下記「お申し込み」ボタンからお申し込みください。
https://www.actbeyondtrust.org/abt10th-top/#fd03
申込締切:10月14日(木) 17時
参加費 :無料

【プログラム】
14:00~14:05 開会あいさつ(星川淳/abt代表理事)
14:05~14:20 シリーズ「石炭火力は止まらない」取材から見えてきたこと(渡辺周/NPO「Tansa」編集長)
14:20~14:30 「気候変動の危機は待ってくれない」同世代に伝えたいこと(露木志奈/環境活動家)
14:30~14:40 気候変動と「静かな暴力」(冨永徹平/Fridays For Future オーガナイザー)
14:40~15:10 ディスカッション 進行: 星川淳/abt代表理事
15:10~15:25 質疑応答
15:25~15:35 abtよりお知らせ
15:35~15:40 閉会あいさつ

【プロフィール】
渡辺周/NPO「Tansa」編集長
朝日新聞を2016年に退社、2017年に創刊した非営利独立の探査ジャーナリズム組織ワセダクロニクル(現Tansa)の編集長に就く。Tansaでは、電通のステマ問題、製薬マネー、北朝鮮による日本人核科学者の拉致疑惑などを手がける。

露木志奈/環境活動家
2001年横浜生まれ、中華街育ち。15才まで日本の公立学校に通い、高校3年間を「世界一エコな学校」と言われるインドネシアの「Green School Bali」で過ごして、2019年6月に卒業。2018年にCOP24(気候変動枠組条約締約国会議) in Poland、2019年にCOP25 in Spainに参加。肌が弱かった妹のために口紅を開発し、Shiina Cosmeticsを立ち上げる。2019年9月、慶應義塾大学環境情報学部に入学。現在は、気候変動についての講演会を全国の中学生・高校生に行うため、休学中。

冨永徹平/Fridays For Future オーガナイザー
Fridays For Futureに加わり、国の温対計画を話し合う会議に出席、石炭火力発電輸出への反対アクションなど気候危機対策を求める活動を行なう。日本版気候若者会議の事務局に参加するなど、政治的なアプローチに関心がある。

 

◆第4回 12月(予定)
公正で持続可能な社会に向けて(仮題)
ゲスト:斎藤幸平さん(大阪大学大学院准教授)、古沢広祐さん(元國學院大學経済学部教授)

現在の行き過ぎた資本主義社会へのオルタナティブを示し、一般にも知名度の高まっている斎藤幸平さんと、永続可能な地域社会実現に向けた研究やNGO市民セクターでの発信を長年続けてこられた古沢広祐さんをお招きし、対話の場を設けます。

古沢さんが最も早くから指し示してきた“永続可能な発展”について、また斎藤さんが提唱する“脱成長のコミュニズム”について、それらを実践的に裏づける活動例を取り上げるなど、環境正義が貫かれる社会への舵取りや、具体的なステップを探ります。

 

abtパートナーの現在地(仮題)

10年間の助成先のうち4団体にインタビューを行ない、現在の活動ぶりをお伝えします。順次公開しますので、ご期待ください!

▼詳細、オンラインイベントのお申込みはこちらから
https://www.actbeyondtrust.org/abt10th-top/